継続した雑穀普及の条件

雑穀の価値向上の取り組み

写真は、岩手県軽米町産の雑穀を使った、ホテルニューオータニのコーヒーショップ「SATSUKI」さんの「Jシリアル カツカレー」。ホテルの単品ランチとして見ても高価格帯である 3,800円(税サ別)で提供されています。

その他にも、雑穀パウダーを使った「Jシリアル マンゴーパンケーキ」や、日本料理店で提供される「Jシリアル 海鮮ばらちらし」など、様々な興味深い雑穀メニューがあり、ホテル内の各レストランで軽米産の雑穀が多数使われているようです。

※参照 ホテルニューオータニ公式サイト オリジナルブレンドの国産八穀米「Jシリアル」

さて、軽米町は、岩手県と青森県の県境に位置する、国内有数の雑穀産地です。町内には、岩手県の雑穀研究の中心「岩手県農業研究センター県北研究所」もあります。

現在、軽米町では、特産品の雑穀を「かるまいシリアル」という名で売り出し、軽米雑穀の価値を高める取り組みをしています。その一環として、有名ホテルにおける雑穀メニュー提供であり、来月、9月24日(日)に開催される「軽米シリアルサミット」では、協力しているホテルニューオータニの総料理長も講演されるようです。

付加価値を付けた雑穀の提供は、原料として雑穀生産者価格の上昇につながります。行政の支援もあり、軽米町の雑穀生産者にとって、雑穀は良い収益作物に成長してきていると思われます。

雑穀生産者利益の向上

しかし、現在のような状況は、4~5年前では考えられませんでした。

当時は、東日本大震災による原発事故に伴う風評被害の影響で、岩手県産の雑穀が敬遠されて大量に余ってしまい、協会にも販売先を求めて何度も関係者が来られました。全国各地から宿泊者が集まる都心のホテルで岩手県産の雑穀をアピールすることなど、全くできなかったことを思い出します。

そのような中で、日本雑穀協会として雑穀の有資格者と共に、岩手雑穀を支援、応援する企画を打ち出してきました。

岩手県オリジナル品種「半もちひえブレンド開発企画」、岩手雑穀のみを使用した「雑穀レシピコンテスト」、岩手雑穀の安心を多くの方に知ってもらうための「県北、花巻地域への雑穀産地視察会」、「企業向け、岩手県オリジナル雑穀新品種発表会」への開催協力、また、関連する優良企業の紹介等を行い、今では岩手雑穀は、需要に生産量が追い付かない状況になっています。しかしながら、雑穀生産者の減少が続いています。

継続した雑穀普及の条件

日本雑穀協会では、「雑穀生産者が継続して適切な利益を上げていただかなければ、雑穀の普及にはつながらない」という想いを会員、理事間で共有してきました。

『雑穀の流通量と価値の向上=雑穀生産者利益の向上』でなくてはいけません。

継続した雑穀の普及、健全な雑穀市場の形成のために、各地域の雑穀産地とも連携し、有益な情報を共有する中で、これからも雑穀生産者利益の向上につながる活動に共に取り組んでいきましょう!

 

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