2016年7月15日(金)に徳島・東祖谷(ひがしいや)において、徳島剣山世界農業遺産推進協議会主催、世界農業遺産登録を目指したシンポジウム「雑穀の魅力 ~雑穀に見る地域振興の可能性~」が開催されました。
協議会の地域パートナー、地元徳島の横関食糧工業株式会社の雑穀クリエイター横関実香さん、及び事務局の中西が講演とパネルディスカッションで参加させていただきました。

会場入口

会場と祖谷川
会場は、平家落人伝説が今に伝わる秘境、旧東祖谷山村、三好市東祖谷東祖谷歴史民俗資料館です。清らかに流れる祖谷川のほとりにあります。
徳島剣山系のにし阿波地域(三好市・美馬市・つるぎ町・東みよし町)の自治体、企業、雑穀生産者、マスコミ関係者等、多数の方々にお集まりいただきました。

会場の様子

内藤 准教授による説明
協議会会長の兼西 茂つるぎ町長、及び、副会長の黒川 征一三好市長から、登録へ向けた活動の意義などを強く語られたあと、オブザーバーをつとめている徳島大学総合科学部の内藤 直樹 准教授から、これまでの取り組みや世界農業遺産についてわかりやすくお話されました。
続いて、事務局中西から「雑穀を取り巻く現状と産地での取り組みについて」と題して、お話させていただきました。

雑穀についての現状から

様々な雑穀産地での取り組みなど
そして、雑穀クリエイター横関実香さんは「徳島の雑穀~地域での活動を通じて見えてきたもの~」と題して、今まで取り組んできた雑穀振興における様々な活動と、これからのことについてお話されました。

地元徳島の雑穀の普及に取り組む

雑穀料理教室や徳島マルシェの活動など
後半は、「雑穀を活かした地域づくり」と題したパネルディスカッションです。
コーディネーターは、内藤 直樹 准教授、パネリストには、講演者の横関実香さん、中西、そして、今年立ち上げた祖谷雑穀生産組合の杉平美和組合長、また組合員でもある宮地 敏明 三好市役所 東祖谷支所長の4名が登壇して行われました。
登録を目指す「徳島剣山の傾斜地農耕システム」は、その中心ともいえる雑穀栽培の次世代への継承がかかせないものとなっています。

パネルディスカッションの様子
写真は、アフリカ原産の雑穀「シコクビエ」。
こちら地域ではヤツマタと呼ばれ、古くから貴重な食糧源として栽培されていたそうです。
在来種が実際に栽培されている、全国でも希少な地域です。
今までの当協議会の企画では、日本大学生物資源科学部倉内研究室 加藤太助教による講演や、日本雑穀協会松田美智子理事とのモニターツアーも行われています。
引き続き、雑穀クリエイター横関実香さんのご活躍を応援し、登録に向けて情報発信等を行っていきたいと思います。
なお、こちらの徳島剣山世界農業遺産推進協議会シンポジウムサイトでは、シンポジウムの様子が映像でもご覧いただけます。