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〚雑穀物語13〛雑穀の可能性を北海道から


『グレオとミレイの雑穀物語』
この物語は、古来から日本人の生活と密接に関わってきた、食の文化財ともいえる雑穀の価値と魅力について、正しく、わかりやすく広めるために生まれた、雑穀の真実に挑戦する、信実のヒューマンドラマです。
雑穀普及に取り組む一般社団法人日本雑穀協会から、雑穀市場の健全な発展を目的として、雑穀専門家、関係機関、関連する企業・団体等の協力をいただきながら配信しています。


登場人物紹介

グレオ
神奈川県出身、文学部の大学2年生。趣味は映画観賞とスポーツ観戦
。スマホが離せない少し優柔不断な次男坊。ひそかにYouTuberとして成功することを考えている。
ミレイ
料理と読書、そして雑穀が大好きな、東北の中山間地出身の女子大家政学部の3年生。雑穀エキスパート認定者。責任感が強い。グレオとは、カフェチェーンのバイト仲間。

『第13話』雑穀の可能性を北海道から

グレオ
「まもなく始まる “さっぽろ雪まつり”、楽しみだよね。」

ミレイ
「あれ、グレオくん、雪まつり行ったことあるの?」

グレオ
「実は、北海道の大学に高校時代の友だちがいて、今年、遊びに行くことにしているんだ。」

ミレイ
「いいわねー、楽しんできてね。お土産もよろしくね!」

グレオ
「OK! 料理好きなミレイちゃんへのお土産は、ジャガイモでいい(笑)?」

ミレイ
「えー、やっぱりチョコレート系がいいわ。北海道産のジャガイモは近所のスーパーでいっぱい売っているから。」

グレオ
「そうだよね、了解、了解。ところで、ジャガイモの生産は北海道が一番だけど、雑穀も北海道が日本で一番なの? 」

ミレイ
「北海道のソバやマメ類は日本一の大産地だけど、キビ、アワ、ヒエのいわゆるミレットでいうと、統計上は岩手県が日本一の産地なの。」

グレオ
「統計上?」

ミレイ
「そう、発表されている統計ではね。日本全国の雑穀の栽培面積や生産量は、公益財団法人日本特産農作物種苗協会(特産種苗)さんが調査してくれているの。平成30年度の栽培、生産面積が間もなく発表されるので、楽しみにしているけど、平成29年度までの調査では、岩手県がずっと日本一だったわ。でも、本当は北海道が1番かも知れない。。」

グレオ
「本当ってどういう意味?」

ミレイ
「特産種苗さんの集計には、他の46都府県は集計されているけど、北海道だけが入っていないのよ。」

グレオ
「えー、なんで北海道だけ入ってないの? せっかくの調査なんだから、日本すべての都道府県のデータがあればいいのに。」

ミレイ
「やっぱりそう思うよね。北海道って、広大な面積でいろいろな作物が日本一じゃない。ジャガイモもそうだけど、コムギも日本全体の生産量の半分以上を占めてるの。行政的に北海道で雑穀というとソバのことで、キビ、アワ、ヒエは、残念ながら本当にマイナー作物の扱いなので、雑穀としても公表されていないのよ。」

グレオ
「ふーん、そういうことなのか。でも、広大な雑穀畑の中、でっかいトラクターやコンバインが動いてそうだけどね。」

ミレイ
「でも公表していないだけで、全く調べてないってことではないのよ。関係機関等で聞き取り調査した結果では、岩手県より多い年もあるみたいなの。」

グレオ
「なるほど、でも日本一の可能性があるのなら、公表すればいいのにね。何か問題でもあるの?」

ミレイ
「う~ん、それはね、北海道って、ひとりの農家さんが持っている畑の面積がとても広いの。もちろん、大型の農業機械を使っているし、ちょっとしたテスト栽培でも、5ヘクタールくらいになっちゃうらしいのよ。去年、キノアのテスト栽培をされていた畑の写真も見せてもらったけど、5.5ヘクタールだって。はるか向こうの方まで、見えないくらいずっとキノアの穂が写っていたわ。」

グレオ
「テスト栽培で5ヘクタールかぁ、東京ドームが4.7ヘクタールだから、まるまる東京ドーム全部を使って、テスト栽培するような感じだね。」

ミレイ
「そう、事業としての本格栽培だと、最低でも10ヘクタールから数10ヘクタールくらい作らないと、輪作体系で農地が回っていかないって、農家さんが言われていたわ。全体の雑穀栽培面積が小さい分、数軒の農家さんによる、テスト栽培と本格栽培の割合で全体への影響も大きく、また毎年異なるので、なかなか正確なデータとして発表しずらいんじゃないかなって思うの。」

グレオ
「本格栽培で東京ドーム何個分だろう!?、やっぱりスゴイね、でっかいどうだね。」

ミレイ
「また、北海道の場合は、各企業さんとの直接契約栽培が多く、表に出てこない産地もあって、全体を合わせると岩手県を超える面積、生産量になっていると推定されてるのよ。」

グレオ
「なるほど。北海道は、数字として見えないけれど、雑穀の栽培は広がっているということだね。」

ミレイ
「そうなんだけど、全体の動向が見えないので、課題もいろいろあるようなの。雑穀先進地の岩手県のように、種子の供給や管理体制が求められているし、規模が大きい分、需給バランスと生産の調整など、日本全体を見た健全な雑穀発展に向けて、北海道はとても重要な位置づけになりそうなのよ。だから、生産状況の現状把握はやっぱり必要なの。」

グレオ
「北海道の雑穀動向はこれから注目だね。」

ミレイ
「そう、面積と共に、期待も大きいわ。」

グレオ
「OK、とりあえず、今度、さっぽろ雪まつりに行った時に、雑穀の情報、何か見つけてくるね。」

ミレイ
「よろしくね! 札幌に行ったら、中島公園近くのお店、Agt(アジト)さんにはぜひ行ってね。雑穀ごはんのサンドイッチ “こめサン” おいしいから食べてみてね。それから、札幌駅の大丸地下1階の千野米穀店さんもね! 北海道産の雑穀も販売しているのよ。雑穀エキスパートのスタッフさんにも会えるかもね。」

グレオ
「了解しました! チョコレートのお土産もね。」

《解説》
最近、北海道の雑穀生産者や企業、行政関係者等から、雑穀の生産や流通、市場動向に関する問い合わせが増えています。「国産雑穀原料 流通情報交流会」にも、北海道から多くの方の参加が見込まれています。また、有資格者の活躍も広がっています。北海道の雑穀が注目されていく中で、雑穀の健全な普及に必要な、現状の把握と正しい情報の発信が求められています。

※ 本文中でご紹介している雑穀エキスパートのいるお店
Agt 札幌市中央区南16条西4丁目1-10
千野米穀店(大丸札幌店) 札幌市中央区北5条西4丁目7番地 B1

 

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